自然と共に暮らす人々

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小笠原の旅

 2022年十月、下の二人の子供達と一緒に小笠原旅行に行きました。

 出発前にこの書籍の出版が叶わないと分かった時点で薄々気がついてはいたのですが、この旅で体験し感じたことは、この本に書かなければならない大切なことばかりでした。

 私達にとって、今回は二回目の小笠原旅行でした。来年高校生になる息子が海と存分に向き合う為の大切な旅であり、海に生きる人達に触れる貴重な機会でもありました。

 彼は通信制の高校で学びながら自分なりに海との関わりを模索し、将来につなげていくことを決めていました。どこかの海洋専門校へ所属するわけではなく、思うがままに海や魚の事を学ぶ。それは彼にとっては遊びであり、とても興味があり、ワクワクすることです。しかしそれをするには環境がとても大切です。その環境の候補として、小笠原はとても魅力的な場所の一つなのです。

 

 小笠原の人々の多くは、海を愛し、海と共に生きる人達です。島の人々と出会い触れ合うことで、期待した通り息子にとってはたくさんの学びと貴重な経験をさせていただくことができました。

 島の滞在期間、海のお仕事を見ることができました。自分でも海で銛つきをして魚を捕り、捌いてほぼ毎晩料理をしてくれました。イルカと泳ぐ機会もあり、イルカのように泳ぐ人達とお友達になれました。

 そして、息子と同じように学校に通わず毎日好きなことをして暮らしている島の少年と出会いました。海や魚の知識だけでなく野鳥の知識も豊富で、とても明るくて人なつっこく、可愛い少年です。息子にとってはとても貴重な出会いです。

 二人とも自然と人が大好きです。島にいる間の数日、共に色々な体験をし、じゃれあい、息子の海通いのお供もしてくれました。彼も息子と同じように、友達は好きだけど学校には行かない選択をしていました。そして漫画も含め、たくさん本を読む少年でした。 

 

 自然の中で暮らし、観察し、自分の興味のあることを学べる環境がそこにはありました。自分の興味のある事から広げて、自主的に楽しみながら世界を学ぶ。理想的な、今の時代にあった学び方だと思います。大自然と豊かな海に囲まれた小笠原は、海好きの子供達が自分らしく生きていくための学びと、経験を得るのに最高な場所だと思いました。

 

エコビレッジ プーラン

島では、前回同様「エコビレッジ プーラン」に泊まっていました。自然に負担をかけないエコな暮らしを実際に体験できる貴重なエコビレッジです。そこでの生活を体験すると、なるべくできる事をしようという気持ちが芽生え、もっと自然と共存しながら生きる道もあるのだと知ることができます。

 

当たり前を崩す。

プーランでは、意識せず生活していると当たり前にやっていることが色々な危険性や、自然への負担になっている事を楽しく学べます。そして、そこでの「自然と繋がりながら生きる暮らし」は、自ずと豊かで健やかな毎日になります。

 オーナーのリョウさんは島で暮らして35年だそうです。「エコライフ、地球そのものへ深く温かな思い」、そして「サーフィンと海、人々への愛」を、大自然の中の手作りのコテージで暮らしていると色々な場面で感じます。

 

 リョウさんのカヤックツアーに参加したり、チカさんのヨガのクラスに参加したり、夕飯を共に囲んだりすることで、プーランのリョウさんとチカさん夫婦の纏っているエネルギーに触れた私達は、癒やされ、気づき、新たな自分を発見したり創造したりする機会を得る。そしてまた小笠原に帰ってこようと思うのです。プーランビレッジを訪れる島の仲間たちも皆温かく、明るく自然に、それぞれのやり方で旅人たちをもてなしてくれます。

 

 島の人達は海に出ていなくてもよく立ち止まって夕陽を眺めているというお話を聞きました。島では、日々自然の浄化作用で人々はリセットされているのかもしれない。圧倒的な大自然のエネルギーは無条件に人々を癒やしてくれます。

 

 小笠原から帰ってきた時、息子は

「海をきれいに保つ為に出来ることないかな?、そんな仕事がしたいな。」

と、漠然とではあるけれども大きな夢をつぶやいていました。そして帰宅後に友達を招いてひらいた、「自ら捌き調理した魚を食べてもらう会」では、まるでリョウさんが皆で食事を囲んだ時にやったように、すべてのものに感謝する事を忘れませんでした。

それから、いかに自分が恵まれているかに気づく機会がありました。また自分の出来ることで誰かを喜ばせたい、役に立ちたいと思う気持ちがより大きくなったのを見ていて感じます。

 「不登校の中学生」という外から見たラベルは今も変わらないのだけれど、彼自身の周波数が格段と上がり、見ている視点も高くなったのを側にいると感じます。

  

満月と惹かれ合う仲間たち

 私の今回の旅の目的はもう一つ、バンドで島の人たちと心を通わせたライブをする事でした。

 

 プーランのチカさんに企画、準備を手伝って頂き、二回のライブをすることができました。一回目はログハウの素敵なスペースで、二回目は、プーランの外デッキステージでやらせていただきました。

 チカさんが島の花と緑で素敵にステージを飾ってくださると、魔法をかけたようにふわっとその場の空気が変わります。プーランの外デッキステージでは、後ろにはプーランの森が広がっていて、自然のスピリットに囲まれて、始まる前から幸せいっぱいになり歌うことができました。目の前では、美しい島の人々がキラキラした目でこちらを見つめながら私たちの音に浸り、周りでは子どもたちがはしゃぎながら自由に遊ぶ。皆が愛でつながった最幸のライブでした。

 

 今回出会えた、また再会できた島の人たちは、同じエネルギー、同じ周波数帯の波動を持つ人々だと感じています。お互いに惹かれ合い、音楽や踊ることを通して「愛の共鳴」を体験することができました。

 前回出会った時と、波動が全く違って別人のように(よりパワフルで素敵に!)なっている方がいたりして驚いたのだけれど、私自身の波動も前回とは全く違っていたのを感じました。私にとっても、出会った全ての人々にとっても、きっと完璧なタイミングだったのだと思います。互いに「惹かれ合い」同じ時空を共有することができて本当に幸せでした。

 

 私は、「宇宙の愛の法則」を理解し直感的に生きるようになって、流れるように降りてくる詩を紡ぎ、曲を作り、奏でる毎日を送っています。そんな中、今年の5月に、イントロ部分のイメージとふんわりとした歌詞のイメージができていた曲がありました。それは花を髪にあしらった巫女が月夜にしなやかに踊るイメージ。彼女達はこの世界の向かうべき方向を指し示し人々を導きます。当時はそこまでしかイメージが降りてこなかった。ところが今回の旅で実際に見た夜明け前の大きなオレンジ色の月と、魂の共鳴を体験させて頂いた彼女達の踊る美しい姿を見て、あの曲はここで生まれるために降りてきていたんだ知りました。満月の夜そのメロデーが私の元に降ってきました。

   小笠原で生まれた曲  ”Flower moon fairies” (フラワー ムーン フェアリーズ)

小笠原で私が出会った女性達は、よく笑い、歌い、踊ります。迷いながらも、自然と本来の自分の道を選んでいく人が多いのかな。お母さん達はナチュラルに、自由な子育てを楽しんでいて、母親が一人で子育てをするのではなく、子どもたちを皆でみるコミュニティーが育まれています。やはり圧倒されるような美しい海と太陽、大自然の無条件の愛の力は、人々を自然なあり方に導き、本当の自分に気づかせてくれる力があるのだと思います。「宇宙の愛の法則」を感覚的に身につけているような、そんな人々でした。

 

 底まで見えるくらい透明で、宇宙の青を写したようなきれいな青色の海をぼんやりと眺めているだけで、私自身の周波数もどんどん上がっていくのを感じて心地良かった・・・。楽園のようなこの島に来れて、豊かな自然と温かい人々に囲まれて、今回もたくさんの愛を受け取りました。

 夢のような小笠原旅行から帰って、景色と匂いのギャプには驚いたものの、自分自身がとてもリラックスしていて余裕があるということに気がつきました。プライベートでは、帰って早々様々な出来事が重なり、島の余韻に浸る間も無いかなと思いきや、創作活動を通して島での感覚を鮮明に蘇らせ、存分に浸ることができています。まるで、私の中にあの青く澄んだ海があるように・・・

 帰ってからの、一人で行う創作と音を奏でる時間が濃厚で、呼吸が深く深くなっていきます。自分の出す音が身体と心と魂を通り越して、全てに広く染み渡っていく感覚、膨大なエネルギーが放出されていく新しい感覚、また次の次元にきたというはっきりとした感覚はとても感動的です。そして東京のスタジオでの”Flower moon fairies”レコーディングも、大きな流れに乗るようにあっという間に進んでいきました。

 現実世界での自分の居場所、環境はもちろん大切なのだけれど、それで全てが決まると言うことではないと思います。もっと大切なのは、自分自身がどう在るかです。

「どこにいたって、自分自身が愛そのものであり、それを表現している存在であり続けていれば、そこは天国となり得る。」

私自身が小笠原に行ってはっきり気が付いたことは、それだったのです。

 私たち自身の内側に全てがある。

 

ポイント 大いなる自然の癒しと美しさは、私たちにたくさんの気づきとエネルギーを与え、

     「宇宙の愛」に向かう道へと導いてくれる

     一度それを体験し魂で受け取ることができたら、それと同じものを自分自身中にも見つけることができる

     全ては自分自身の中にある

 エコビレッジ プーラン Facebook

https://www.facebook.com/pelanmura/about

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